まりあの試験日記




          高認(高等学校卒業程度認定試験 旧大検)編  part1



私は高校を卒業していません。
入学はしたのですが1年の2学期に中退したのです。(ぐれてた訳でもないけど…)
当時 うちの家庭はあまり経済的に恵まれていませんでした。
学校に未練がなかったと言うとウソになりますが 私は就職することにしました。
あの時の「中退」の選択に後悔はしてませんし 今でもあの時はあれで良かったと思っています。
働きだしてからは学歴のことでイヤなこともありましたが
学歴だけでないと自分なりに頑張って来たつもりです。
 
そんな私がこの歳で高校生の勉強をするなんて 考えたこともなかったのですが
理由(わけ)あってどうしても高校卒業程度と同等の資格が必要になりました。
仕方なく…って言葉が合ってるぐらい気乗りしないまま勉強が始まりました。
平成19年の1月のことです。




高校1年の課程すら終了していない私は高認では8科目合格しなければいけません。
(「倫理」「政治経済」を選択すれば9科目の合格が必要になります)
私が選択したのは世界史A、日本史A、現代社会、生物、地学、そして国語、数学、英語です。


教科試験科目要件
国語国語 必修
地理歴史世界史 A、世界史B2科目のうち1科目必修
日本史A、日本史B
地理A、地理B
4科目のうち1科目必修
公民現代社会「現代社会」1科目 
又は
「倫理」「政治経済」2科目のどちらか必修
倫理
政治、経済
数学数学 必修
理科理科総合5科目のうち2科目必修
物理
化学
生物
地学
外国語 英語 必修

予備校の通信生などの資料を取り寄せてみたものの学費の高さに驚きました。
合格まで2年間頑張ってみようと思ってた私ですが、正直いうと高認合格にあまり自信がありませんでした。
ここまでお金をかける事に抵抗を感じたので 私は参考書などで独学で受験することにしました。
とにかく2年、それでダメだったら諦めうよう…と。

中学の頃 得意だったのは国語と古文漢文、社会、英語などで  数学なんて√が大の苦手。
数学に一番の不安を感じてた私は中学生の数学からやり直しを始めました。
「式の展開」「因数分解」「関数」「三平方」…
もうすっかり忘れてる…。
公式も覚えても覚えてもすぐ忘れる…
もう数学には泣かされ とうとうイヤになってしまいました。
途中から数学は捨て、
高校時代習ったかどうかすら記憶のない生物と地学、そして日本史、世界史の勉強に一番時間を使うことにしました。
日本史Aは幕末から現代までの範囲なので どうにかなりそうな雰囲気でしたが
世界史Aは範囲も広く 途方にくれました…。
生物では「遺伝」の課題がどうしても覚えられなく
地学では「太陽系と宇宙」の課題でお手上げになりました。
中学の頃得意だった英語ですが 中退してから英語に触れてもいませんでした。
スペルなんて忘れてるし文法も熟語だって…。
余り早くからやり始めても忘れてしまうかもしれないと 英語は試験1ヶ月前からやり始める事にしました。




ここまで読んだ方は私が真面目に勉強してたと思うかもしれませんが
実際は全然してない時期もあり 受験すらやめようかと思う日もありました。
いつも「勉強しなさい」と海斗に怒る私ですがモチベーションが続かないとと言うか
自覚がないというか…こんなんでは海斗を怒る資格もないな…
そんな風に思う日もありました。

高認の試験は年に2回、8月と11月にあります。
8月の試験は願書を5月に出します。
願書を提出し受験料も払った私は これでイヤでも受験しなければ…と思うのでした。(笑)

受験まで1ヶ月を切った頃「そろそろ本気で…」とようやくエンジンがかかりました。
この頃から英語をやり始め 生物と地学に力を入れるようにしました。
それでも やはり暗記ばかりの教科で
この年齢と頭脳…記憶力には限界がきてる…そう思う毎日。
「やらなければ」「もう無理やん」そんな思いが出ては消える…そう言った感じでした。
そして落ち込む気持ちを自分で何度も引き上げながら 受験の日を迎えました。




高認は各都道府県1会場、2日間で行われます。
大阪の会場は某大学で、おそらく1000人ぐらいの受験者がいたと思います。
会場の前には高認の予備校の先生と思われる方が何人もいて
生徒達を励ましている光景に出くわし 入試みたいだな…とこっちまで緊張してきてしまいました。

受験者の半数以上が10代から20代前半の子たちで中には現役の高校生グループもいました。
ほとんどが若い人たちの中で私のような年齢の方も数人いたことに内心ホッとしましたが
気になる親子(私が勝手に親子と思ってるだけで実際は違うかも)もいました。
20代前半ぐらいで性格も暗そうな印象の男性で そばには母親と思われる女性。
親子で受験かなと思ってみていましたら 女性の方は男性の受験が終わるまでずっと廊下で待っていたようでした。
休憩時間にもずっと側で見守るようにしてた姿が印象的で あれこれ勝手に想像してしまいました。
そうそう、中には遅刻して来た強者もいました。
50代後半かなって思われる男性もいましたし
どうみても場違いだろ(失礼かな?)って思うような感じの人も。

私の今回の目標は8科目中最低2科目(国語、現代社会)合格でした。
もし4科目合格できたら次回の受験が楽になるな…という感じでいました。
パパさんからも「初めての受験やから結果を考えんでやっておいで」と言われていて
いろいろな人たちに混ざって私の受験が始まりました。




受験1日目、8月8日

現代社会
過去問を3年分ぐらいやりましたが 割といい結果が出ていたので現代社会はそれ以上は勉強はしませんでした。
グラフや表から読み取る問が多くでましたが 自分ではそれなりに解けたと思っています。

国語
中学の頃から古文漢文を得意としてたので何が何でも合格したい教科でした。
これも過去問を数年分やり 自分としてはできる自信のあった数少ない教科です。
実際 自己採点でも国語が一番点数が良かったぐらいです。
画像(上)は私が受けた国語の試験の問題の一部です。
鉛筆で線を引きながら解読してました。これでも満点合格狙ってたんですけどね…(笑)



英語
試験1ヶ月前から勉強を始めたのですが
試験はマークシートなので単語のスペルを正確に覚えなくても何とかなる感じでした。
中学では得意科目でしたが それも大昔の話しなので
参考書を見ながら英文を訳し 熟語を覚えるようにしましたし
英語の辞書を引くなんてことも数年ぶりにやりました。
試験では長文読解の大問が2つあり これに時間を費やし
「単語読み」して解けたような感じです。
試験が終わったとき 「ひょっとしたらいけてる?」なんて思うぐらい、 意外にも解けてしまった感がありました。
画像(下)は私が受けた英語の試験の一部です。
さすがに「英語のテスト」、書いてある文字は英語ばかりで驚きました。←当たり前やん!(笑)


数学
1月に勉強を始めた頃 必死になってやったのですが 途中でギブアップした科目。
どうしても色々な公式が覚えられず(やっぱ年齢のせい?)
ギブアップしてからは参考書や問題集を触りもしませんでした。(笑)
試験を受ける前から すでに諦めていて
もうやる気もなく 1日目で4科目受験しましたが
試験時間の一番余った教科でもありました。←当然だと思う。
もう本当に分からず解けずで
自信を持って答えられたのは数問…。
早く試験が終わってくれる事ばかり考えていた感じです。
夜、試験問題を見たパパさんが「こんなん公式覚えてたら解けてるでー」と言うけど
それが出来てたら苦労はしないと思ったものです。(泣)
数学だけは 絶対不合格の妙な自信がありました(笑)


朝 会場に入ったのが10時過ぎ
現代社会が10時50分からで数学が終わったのが16時10分。
初日は良い緊張感でそう疲れは感じませんでしたが
夜は次の日の試験の勉強すらする気もせず 就寝していました。
やはり疲れていたんでしょう。




受験2日目、8月9日

日本史A
願書提出の際 地理歴史では地理をとるか日本史にするかで 随分迷いました。
どちらにしても習った記憶すらない状態なので範囲の狭い日本史Aを選択しました。
時代は明治以降が中心で 政治・経済・文化と幅広い出題だったと思います。


世界史A
出題範囲が広すぎて 何から手をつけていいか分からない教科でした。
参考書は一通り読んだものの自信はなく
もし筆記試験だったら 絶対に合格は程遠かったに違いありません。


生物
高校時代 微かに習った記憶があるくらいの教科でしたが、 細胞、生殖、神経や光合成など
予想外に自分には合ってて面白く感じながら学習しました。
でもなぜか「遺伝」の課題だけは頭に入らず
それが試験問題として出題されているのを見たとき
「やっぱ来たーっ!まずいっ」と思ったものです。
それでも試験の手応えはありました。
画像はその生物の試験問題の一部で、「ウニ」と「カエル」の発生課程からの出題です。




地学
何度も書きますが高校時代習った記憶のない教科の1つ。
私は高校生活が短かったとは言え もっとやっておくべきだったかな…と今更のように反省しながらの勉強でした。
「地球の構造」に始まって「鉱物」や「地震」「地質」「大気」など ホント習った記憶がないんですよね(笑)
たまたま試験問題は「ヤマが当たった」って感じです。
画像はその地学の試験問題の一部。



この2日目は緊張の糸が切れたのか、もう睡魔と戦いながらの試験でした。
何度も出るアクビを必死で抑えながら、真面目に試験に取り組んでいる受験生の皆さんには申し訳なかった感じです。
それでもマークシートの解答用紙に助けられながら
なんとか全問終え 自分でも「もしかして…運が良かったら…」なんて思えた試験でした。




結果

正直言うと自己採点をするつもりは試験が終わった日にはありませんでした。
でも数日経つと どうにも気になり出し
自分としては国語、現社、もしかしたら英語、そしてあと数科目受かってるかも…
なんて思うと我慢出来なくなり 某予備校のHPで解答速報を見て自己採点してみました。
文部科学省は高認の試験の合格ラインを発表していません。
各予備校のHPを見ると40点ぐらいがそうだとか
試験の平均点より高ければとか書いてあります。
おそらく100点満点中50点をとれば何とかなるような雰囲気です。
自己採点の結果 数学以外は全て50点以上は取れてることが分かりました。
ニンマリ笑う私にパパさんは「結果が来るまで分からんでーっ」と悪魔のようなことを言いましたが…(笑)

結果は郵送されてきて
自己採点の通り8科目中7科目合格
つまり数学のみ不合格でした。←これ当然の結果だと思う…。

「ホントに8科目受験か?10科目とかあるんちゃうん?7科目も合格してるんか?」と
パパさんは怪しみますが←私の科目合格が信じられないらしい…
あと1科目数学を合格すれば「認定」の資格をもらえます(喜)

次回は11月の受験ですが 難敵数学なのでどうなりますか…。

もし全科目合格できたら やらなければならないことがあります。
今5年生の海斗が中学生になったらのことですが
自分も学校に通うことになるでしょう。←本当に高認合格できたらの話しだけど。
次回の受験で数学を仮に合格しても
自分が学校に通うのは海斗の中学受験が終わってからと決めているので
焦って高認合格を目指さなくてもいいのですが
こんな性格の私です、途中でイヤになりそうなので できるだけ早めに合格狙いますね(笑)



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